ポータブル電源で冷蔵庫は何時間動く?|計算方法【2026年版】
ポータブル電源で冷蔵庫(定格消費電力120W前後)を動かすと何時間もつのか、公称容量と機器の使用電力から概算する方法を解説。実効容量85%での計算式・シミュレーターと、主要家電の電力目安一覧、容量帯別のおすすめ機種、起動電力(サージ)の注意点まで紹介します。
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「停電したとき、うちの冷蔵庫は何時間持つのか」——ポータブル電源の購入を考えるとき、多くの人が最初にぶつかる疑問です。この記事では、公称容量と冷蔵庫の消費電力から稼働時間を概算する方法と、計算式の根拠を解説します。
この記事でわかること: 稼働時間の計算式/主要家電の消費電力目安/起動電力(サージ)の落とし穴/容量帯別のおすすめ機種
答えの先出し
一般的な家庭用冷蔵庫(定格消費電力120W前後)を例にすると、ポータブル電源の容量帯ごとの目安は次のとおりです(実効容量85%で計算した概算)。
| 公称容量 | 実効容量(概算) | 冷蔵庫(120W)の稼働時間目安 |
|---|---|---|
| 512Wh | 約435Wh | 約3.6時間 |
| 1,070Wh | 約910Wh | 約7.6時間 |
| 2,042Wh | 約1,736Wh | 約14.5時間 |
あくまで概算です。冷蔵庫はコンプレッサーが断続的に動く間欠運転のため、実際の平均使用電力は定格出力より低くなる傾向があります。正確な数値は次の計算式とシミュレーターで、お使いの機種の消費電力を入れて確認してください。
なぜ実効容量(80〜85%)で計算するのか
ポータブル電源の公称容量は、バッテリーセルが理論上蓄えられる電力量です。しかし実際に家電へ給電する際には、DC-AC変換(インバーター)による損失と、BMS(バッテリー管理システム)による制御の分だけロスが生じます。このロス分を差し引いた「実際に取り出せる容量」が実効容量で、目安は公称容量の**80〜85%**です(.claude/context/powerkeeplab.md §5の標準式に準拠)。
具体例(公称1070Wh・冷蔵庫120Wの場合):
実効容量(Wh) = 1070Wh × 0.85 ≈ 910Wh
稼働時間(h) = 910Wh ÷ 120W ≈ 7.6時間
この約7.6時間はあくまで概算です。冷蔵庫は間欠運転のため実際の稼働時間はこれより長くなる傾向がありますが、逆に真夏の高外気温下ではコンプレッサーの稼働時間が伸びて消費電力量が増える点にも注意してください。
稼働時間の計算式
実効容量(Wh) = 公称容量(Wh) × 0.80〜0.85 (DC-AC変換損失・BMS制御分)
稼働時間(h) = 実効容量(Wh) ÷ 機器の消費電力(W)
公称容量がそのまま使えるわけではなく、変換ロスを差し引いた実効容量で計算するのがポイントです。この記事では実効容量を公称容量の85%として計算しています。
この機種で何時間動く?(概算)
公称容量から実効容量(85%)を求め、機器の消費電力で割った目安時間です。
計算結果
- 実効容量(概算)
- 850Wh
- 稼働時間の目安
- 7.1時間
冷蔵庫は間欠運転である点に注意してください。 定格出力(庫内温度を保つためにコンプレッサーが動いている瞬間の電力)をそのまま24時間分で計算すると、実際の使用量より多めに見積もることになります。より実態に近い数値が欲しい場合は、冷蔵庫本体や取扱説明書に記載されている「年間消費電力量(kWh/年)」を365で割り、1日あたりの平均使用電力量から逆算する方法もあわせて検討してください。
主要家電の消費電力目安
以下はカタログでよく見られる目安値です。同じ品目でも製品によって数値は異なるため、実際の値は本体の定格銘板または取扱説明書で確認してください。
| LED電球1灯 | 8 | なし |
| スマートフォン充電 | 10 | なし |
| 炊飯器(保温時) | 18 | なし |
| 扇風機 | 40 | 定格の2〜3倍(モーター) |
| ノートPC | 45 | なし |
| 扇風機付き空気清浄機 | 50 | 定格の2〜3倍(モーター) |
| 液晶テレビ(40型) | 90 | なし |
| 冷蔵庫(400L級) | 120 | 定格の3〜5倍(コンプレッサー) |
| 炊飯器(炊飯時) | 700 | なし |
| 電子レンジ(500W出力) | 1000 | なし |
| 電気ケトル | 1200 | なし |
| ドライヤー | 1200 | なし |
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起動電力(サージ)の落とし穴
冷蔵庫・扇風機・ポンプなどコンプレッサーやモーターを搭載した家電は、**起動する瞬間だけ定格の3〜5倍程度の電力(サージ)**が必要になります。稼働時間だけでなく、この瞬間最大出力を満たせるかどうかも機種選びの重要な条件です。
必要瞬間最大(W) = 最大の起動電力を持つ機器の起動電力 + 他機器の定格合計
例えば定格120Wの冷蔵庫なら、起動時には最大で480〜600W程度の電力が瞬間的に必要になる計算です。定格出力が足りていても瞬間最大出力(サージ)が不足していると、起動時に停止してしまうことがあります。 ポータブル電源のスペック表で「瞬間最大出力」も必ず確認してください。
この記事の計算式・シミュレーターの結果はすべて概算(目安)です。 冷蔵庫の実際の稼働時間は、外気温・庫内温度設定・開閉頻度によって変動します。また、コンプレッサー搭載機器は起動する瞬間に定格の3〜5倍のサージ電力を必要とするため、稼働時間の計算だけで機種を選ばず、必ずポータブル電源の「瞬間最大出力(W)」が冷蔵庫の起動電力を上回っているかを確認してください。
容量帯別のおすすめ機種
容量帯によって、冷蔵庫と一緒に動かせる家電の範囲が変わります。以下は実効容量ベースの目安です。
小容量帯(〜500Wh): 冷蔵庫のみを短時間

Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 500 New 512Wh
512Wh・定格500Wの中容量寄り小型モデル。約5.7kgと軽く、扇風機や炊飯器を車中泊・防災用に動かしたい人向け。
- 512Wh・定格出力500W・瞬間最大1000W
- 最速60分で満充電(ソーラー+AC併用時)
- 重量約5.7kgの軽量コンパクトボディ
- UPS機能(0.01秒未満)とパススルー給電に対応
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公称512Wh・定格出力500W。実効容量は約410〜435Whで、120Wの冷蔵庫なら約3.4〜3.6時間が目安です。短時間の停電や、冷蔵庫以外の家電をほぼ使わない場合に向きます。
中容量帯(500〜1500Wh): 冷蔵庫+照明・充電を半日程度

Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 1000 New 1070Wh 定格出力1500W
1070Wh・定格1500Wで業界トップクラスの軽さ(約10.8kg)を実現した中容量モデル。冷蔵庫やスマホ、ノートPCを停電時に一通りカバーしたい家庭向け。
- 1070Wh・定格出力1500W・瞬間最大3000W
- 同容量帯で最軽量クラスの約10.8kg
- LFPバッテリーで4000サイクル後も容量70%を維持
- UPS機能(20ms未満)とパススルー給電に対応
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公称1070Wh・定格出力1500W。実効容量は約856〜910Whで、120Wの冷蔵庫なら約7.1〜7.6時間が目安です。Amazon参考価格は¥119,800、レビュー件数は538件件です(価格・件数は変動するため購入前に商品ページでご確認ください)。
大容量帯(1500Wh以上): 冷蔵庫を1日以上カバー

Jackery(ジャクリ) ポータブル電源 2000 New 2042Wh
2042Wh・定格2200Wで2000Whクラス最軽量級(約17.9kg)をうたう大容量モデル。震度7耐震試験に合格しており、防災備蓄の主力機として使いたい家庭向け。
- 2042Wh・定格出力2200W・瞬間最大4400W
- 同クラス主流モデル比で約34%軽い約17.9kg
- 66分で0→80%充電、102分でフル充電
- IEC60068-3-3耐震試験(震度7相当)に合格
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公称2042Wh・定格出力2200W。実効容量は約1634〜1736Whで、120Wの冷蔵庫なら約13.6〜14.5時間が目安です。Amazon参考価格は¥209,000、レビュー件数は270件件です。
冷蔵庫だけでなく照明やスマホ充電もあわせて動かしたい場合は、必要な機器をすべて積み上げて計算する必要があります。複数の方式(ポータブル電源・発電機・ソーラー)を比較しながら容量を検討したい場合は、以下の記事もあわせて確認してください。
よくある質問
Q. 1000Whのポータブル電源で冷蔵庫は何時間動きますか? A. 冷蔵庫の消費電力が120Wの場合、実効容量(公称の約85%)から計算すると約7時間が目安です。実際の消費電力は製品ごとに異なります。
Q. 冷蔵庫の消費電力はどこで確認できますか? A. 本体の背面や側面に貼られている定格銘板、または取扱説明書・メーカー公式サイトの仕様欄に記載されています。
Q. 冷蔵庫は起動時に多くの電力を使うと聞きましたが本当ですか? A. 本当です。コンプレッサーの起動時には定格の3〜5倍程度の電力が瞬間的に必要になるため、瞬間最大出力に余裕のある機種を選ぶ必要があります。
Q. 公称容量と実際に使える容量は同じですか? A. 同じではありません。DC-AC変換損失やBMS制御により、実際に使える実効容量は公称容量の80〜85%程度が目安です。
まとめ
- 稼働時間の概算は「実効容量(公称の80〜85%)÷ 消費電力」で計算する
- 冷蔵庫は間欠運転のため、定格消費電力だけで計算すると多めに見積もりがちな点に注意する
- 起動電力(サージ)にも余裕のある機種を選ぶ
- 動かしたい家電が複数ある場合は、消費電力を積み上げて必要容量を計算する
関連記事: ポータブル電源と発電機どっち|必要容量から選ぶ3方式比較 では、冷蔵庫を含む複数家電を想定した必要容量の計算例と、3方式それぞれでの構成・総額を比較しています。
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